山梨県甲府市の医療法人恭栄会 今井循環器呼吸器科 【内科・循環器科・呼吸器科・小児科】
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新型コロナワクチン

新型コロナウイルスワクチンについて
 当院ではコロナウイルスのスパイクタンパク質(抗原)を人体内で合成させる遺伝子ワクチン(ファイザー&モデルナのmRNAワクチンまたはアストラゼネガのウイルスベクターワクチン)の接種は行っておりません(9/29時点接種者1億6373万人・10/1厚労省:ワクチン接種後死亡報告数1233名・重篤4754名)。今後、インフルエンザワクチン(2019年10月〜2020年4月末:年間推定接種者5650万人・死亡者数6名)の製造法で実績があるウイルスタンパク質(抗原)を人体外で作成して投与する、従来型で安全性の懸念が少ない、塩野義製薬が開発中の国産ワクチンが承認されましたら、接種を開始します。何れのタイプのワクチン接種であれ、最終的にご自身が「受けるリスク」「受けないリスク」のいずれかを選択する事になります。また、現状、残念ながらワクチン接種先行国を含め国内においても、当初期待されていたワクチン接種だけでは感染収束や集団免疫の獲得は難しい様ですので、第6波に備えワクチン接種の有無に関わらず、引き続き、個々で行える基本的な感染対策の徹底継続をお願い致します。国産ワクチンの目処が付きましたら、当院定期通院中の患者様でワクチン未接種の方々を極力お待たせする事がない様、最優先で接種開始の予定です。どの様な薬にも副作用はありますが、ワクチンの影響は長期間に及ぶ可能性も否定出来ず、先々の体調不良の原因として特定が出来ない事にも留意する必要があります。
<塩野義ワクチンの開発状況>
 昨年12月からの臨床試験で安全性や細胞性免疫による予防効果には問題ない事が確認され、現在、中和抗体価を十分上昇させるために製剤(アジュバント)見直し中。問題がなければ、来年3月までの承認取得と供給開始が可能と見られている(化学工業日報 8.3.2021)。
<RNAウイルス>
 通常ワクチンの開発から実用化に至る迄には有効性や安全性の検証に5〜10年の期間が掛かります。新型コロナウイルスのパンデミック収束に向け、各製薬会社でワクチンの開発が急速に進み、その技術の蓄積から僅か1年未満で人類史上初のmRNA遺伝子ワクチンの実用化に成功し、重症化予防に期待される待望のワクチンが認可(一部長期的安全有効性の治験中)されました。今後の課題として、インフルエンザや新型コロナはRNAウイルス(1本の遺伝子鎖)である事から、増殖する過程でウイルス変異が起こり、その性質は少なからず変化してしまいますが、新型コロナウイルスにいたっては、最初に確認された中国株以降、南アフリカ株(ベータ株)・イギリス株(アルファ株)・ブラジル株(ガンマ株)・インド株(デルタ株)など、非常に短期間で変異流行を起こしており、新たに新種インド株(カッパ株/警戒株)・コロンビア株(ミュー株/警戒株)・ペルー株(ラムダ株/警戒株)・イータ株/警戒株・イオタ株・イプシロン株・シータ株・ゼータ株などの変異種も確認され、先行ワクチン接種国や国内でもみられ始めたワクチン接種後のブレークスルー感染例からも、更なるウイルス変異がとても気がかりです。感染力の強いデルタ株の出現以降、状況は一変し新たなステージへと移り、mRNAワクチンの発症予防効果の大幅な低下が確認されました。今の所、接種後の中和抗体価が有効量で長期間保たれていれば重症化予防に効果があります。但し、感染が広がっていないものの、ワクチン抵抗性とされるミュー株や抗体治療の有効性を低下させる懸念があるイータ株が、既に国内で数例確認されており、同株の流行や更にワクチン誘導性中和抗体が結合しにくく変異が進む事になれば、変異以前に公開された遺伝子情報(中国株)を元に開発したmRNAワクチンの効果の低下や、最も注視すべき経時的な有効中和抗体量低下と抗体依存性免疫増強(ウイルスの感染やワクチンの接種によって体内にできた抗体が、ウイルスの感染をむしろ促進してしまうという現象)の懸念、来年度国内でも予定される低下した中和抗体を再上昇させる目的で原則同じワクチンを追加で接種する3回目のブースター接種への影響(状況で更に追加も?)、別ワクチンの混合接種解禁議論などについても、刻々と情勢や政府方針が変化を見せる中、これから迎える冬の流行状況(株変化)やワクチン効果推移(ブレークスルー感染や重症化率)を注意深く追っていく必要があります。それでも、今後も気を緩めず、正しく感染の予防措置を続ければ、通常生活において不要に恐れる必要はありません。希望的観測として、年末年始にも処方の解禁が期待されている軽症者対象の経口治療薬(塩野義・ファイザー・メルク・ロシュ、各社臨床治験中)が認可されれば、外来での早期治療開始が可能になります。国産ワクチンの認可待ちをされている方は、このまま感染対策の継続をお願いします。認可時点で当面の変異株への効果や副反応(接種後死亡や重篤症状)のデータが公表される事と思います。ワクチンパスポートのご相談も頂きますが、ワクチン接種の強制ではないか?差別ではないか?等の論調がでており、パスの有効期間設定がなく、実用性に理解し難い面もありますが、体質的にワクチンを接種できない方もいらっしゃいますので、政府方針として、医療用の抗原検査キットが薬局で市販される事が決まり、現流行株のデルタ株はウイルス量が多いとの前提で、その陰性結果(これ迄は無症状の方に陰性確認で用いるべきではないとの指針)を代用して良いとの見解ですので、国産ワクチン接種実施までは、必要時にご活用頂く方法があるかと思います。既に2回mRNAワクチンを接種された方々におかれましては、ブースター接種について「受けるリスク」「受けないリスク」を、一度立ち止まり、再度選択しなければなりません。3回接種による中長期的な副作用や一部において重症化の懸念が高まる抗体依存性免疫増強への側面も考えれば、どちらの選択が良いのか、判断が非常に難しく意見が分かれると思います。また、季節性インフルエンザワクチンは、成人1年1回の接種ですが、mRNAワクチン2回接種後に、シーズン間隔を空けずに作用機序が異なる国産ワクチンやウイルスベクターワクチンの追加接種を希望される場合、中和抗体の上昇は期待出来るものの、どの様な健康への影響があるのか?、事前治験のない試みから誰一人本当の回答を持っていませんので、ご自身の決断次第になります。諸外国をみると、米国では食品医薬品局(FDA)の外部専門家による諮問委員会で、16歳以上の米全国民に対する新型コロナウイルスワクチンの追加接種承認の反対から、最終的に3回接種の対象者は65歳以上及び18歳〜64歳で、がんや慢性腎疾患・慢性呼吸器疾患などの特定の基礎疾患がある層が対象となり、ワクチン接種先行国であるイスラエルでは、当初3回接種対象者を60歳以上としていた所、12歳以上の全国民へ拡大しており、国によっても方針が分かれています。更に、イスラエルではワクチン接種証明(グリーンパス)について、2回目接種から6カ月以内に3回目の接種が行われない場合、パスは失効になる様です。新型コロナについては、診断手段も確立普及され、既存の点滴カクテル療法に加えて、新たな抗体点滴治療薬が認可されました。1年前戦う相手が見えず、PCR検査を始めた頃を考えれば、とても大きな前進です。今後もウイルス変異の方向次第で余談を許しませんが、第1波当初から日本人は欧米諸国と比べて、新型コロナによる致死率の低さは圧倒的で、BCG接種との相関や遺伝子的要因、普段からのマスク習慣など、毎日の様に報道されていた事が、遙か昔の様に感じます。今の時代に多くの人々が勇気づけられる言葉「明けない夜はない」。まずは、可及的速やかな経口特効薬の登場が望まれます。

【諸外国新型コロナワクチン情報】
アメリカ:5歳〜11歳の子どもへのファイザー接種申請中
ブラジル:妊婦へのアストラゼネカ接種中止(5/11)
イギリス:12〜15歳に対するワクチン接種推奨しない方針(9/3)
デンマーク:18歳以下のモデルナ接種中止(10/6)
スウェーデン:30歳以下のモデルナ接種一時中止(10/6)
フィンランド:30歳以下男性へのモデルナ接種中止(10/7)
アイスランド:全年齢へのモデルナ接種一時中止(10/8)
WHO諮問委員会:中程度から重い免疫不全の人を3回接種対象推奨(10/11)


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